[BitVisor-users:8] BitVisor Summit 2 参加募集
Takahiro Shinagawa
shina @ ecc.u-tokyo.ac.jp
2013年 11月 19日 (火) 13:04:45 JST
BitVisor ML の皆様:
東京大学です。
『BitVisor Summit 2』の参加募集を送ります。BitVisor Summit 2 は、第25
回コンピュータシステム・シンポジウム(ComSys 2012)の併設イベントとし
て、12月6日(金)に芝浦工業大学豊洲キャンパスで開催されます。
今年は招待講演が2件、一般発表が6件あります。招待講演では、渡辺祐一氏に
よる BitVisor をベースとして2つのOSを同時に動作させることを可能にした
「TinyVisorの開発と設計」や、株式会社イーゲルの榮樂英樹氏による BitVisor
の Mac 上での動作を可能にした「BitVisorのUEFI対応」のご発表があります。
ご興味のある方は、是非参加をご検討ください。なお、ご参加される場合は、
ホームページ( http://www.bitvisor.org/summit2/ )より参加登録をしていた
だけるようお願いいたします。
皆様のご参加をお待ちしております。
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├┤ BitVisor Summit 2 ├┤
├┤ 参加募集 ├┤
├┤ 2013年12月6日(金) ├┤
├┤ 芝浦工業大学 豊洲キャンパス ├┤
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■開催趣旨
BitVisor Summit は、BitVisor に興味を持つ幅広い層の方々に、交流や情報
交換の場を提供することを目的としています。BitVisor は純国産の仮想マシン
モニタですが、BitVisor のように日本国内において研究開発されており、なお
かつ高い完成度を持つ低レイヤのシステムソフトウェアはそれほど多くないの
ではないかと思います。
本 Summit は BitVisor に関する最新の技術的な情報の交換の場を提供する
ほか,仮想化技術やOSカーネルなど、高度な基盤システムソフトウェア全般に
興味を持った研究者・開発者・ユーザが交流する稀少な機会として有益な場と
なることを期待しています。
第2回目となる今回も、(社)情報処理学会OS研究会(システムソフトウェア
とオペレーティングシステム研究会)のサポートにより、第25回コンピュータ
システム・シンポジウム(ComSys2013)の併設イベントとして開催いたします。
■開催概要
日 時 2013年12月6日(金)
場 所 芝浦工業大学 豊洲キャンパス
東京都江東区豊洲3-7-5
主 催 (社)情報処理学会
システムソフトウェアとオペレーティングシステム研究会
(第25回コンピュータシステム・シンポジウム 併設イベント)
参加費 無料
ホームページ http://www.bitvisor.org/summit2/
■参加募集
BitVisor Summit 2では、アカデミックな方から産業界の方、一般の方など
様々な方々の参加をお待ちしております.
会場準備の都合上、BitVisor Summit 2に参加予定の方は,参加登録をして下
さるようお願いいたします.参加登録していただいた方には、BitVisor Summit
2 に関する情報などをご案内する予定です。
なお、参加費は無料です。また、ComSys 2013の参加申し込みとは独立してい
ますので、ComSys 2013本体(12月4日〜5日)にも参加される方は、別途お申し
込みをお願いします。
■プログラム
10:00-10:10 オープニング
10:10-10:40(30分)
「BitVisorの現状と今後」
*品川 高廣(東京大学)
BitVisor はSingle-VMというユニークな特徴を活かして、通常のハイパーバイザ
とは異なる様々な目的を実現するための汎用プラットフォームとして活用される
ことを目指しています。本発表では、まず BitVisor の現在のアーキテクチャの
概要を説明し、次に BitVisor を活用した研究や開発をいくつか紹介します。ま
た、BitVisor の今後の方向性についてもお話します。
【招待講演】
10:50-11:50(60分)
「TinyVisorの開発と設計」
*渡辺 祐一
TinyVisorは、OSを二個動作させることが可能な、BitVisorベースのハイパーバ
イザです。CPU、メモリ、I/Oなどのリソースを各OSに割り当て、OSが直接制御す
ることで、ホストOSなしで各OSが独立動作します。割り当てられたリソースのみ
をOSに認識させ、かつ、割り当てられていないリソースへのアクセスを制限する
ことが設計のポイントです。開発の経緯や今後の目標、具体的な設計について説
明します。
13:00-13:30 デモ・セッション
【招待講演】
13:30-14:30(60分)
「BitVisorのUEFI対応」
*榮樂 英樹(株式会社イーゲル)
BitVisorはバージョン1.3までUEFIに対応していませんでした。しかし、UEFI対
応PCは増加しており、近年はプリインストールされたオペレーティングシステム
もUEFIで起動するのが一般的になってきました。そこで、UEFIでBitVisorを起動
できるようにする対応を行いました。UEFI対応にあたり、ファームウェアの実装
の違いによって発生する多くの問題が見つかりました。特に、PCのファームウェ
アは通常ブラックボックスであり、原因調査が簡単ではありません。そのような
問題と対応方法について紹介します。
14:40-15:10(30分)
「BitVisorにおけるゲストOS・保護ドメイン・USB ドングル間の遠隔手続き呼び
出し」
*新城靖、松下 正吾(筑波大学)
BitVisorの保護ドメインは、耐タンパ性のある USB ドングルと同様に、ゲスト
OS から隔離されており、機密性が高いコードを実行できる。この発表では、ゲ
スト OS から保護ドメインと USB ドングルを利用するためのメッセージ交換に
ついて述べる。
15:10-15:40(30分)
「ケーススタディ:BitVisorにおけるバイナリBLOB USBドライバの利用」
*北村朋宏(株式会社イーゲル)
USBドングル製品Rockey6をBitVisorから利用可能にした事例について紹介しま
す。Rockey6のUSBドライバは、libusbの上で動作するユーザランドプログラムで
あり、そのライブラリは、ソースコード未公開でした。しかし、BitVisorは
libusb互換APIを備えており、バイナリBLOBとしてライブラリを利用できる可能
性がありました。そのため、BitVisorにRockey6ドライバを取り込む実装を試み
ましたが、その過程において幾つかの問題が生じ、それらを解決する必要があり
ました。その内容について解説します。
15:50-16:20(30分)
「BitVisorのためのOSの状態復元機能」
*河崎 雄大(電気通信大学)
BitVisorのためのOSの状態復元機能を提案する.OSの状態として保存,復元する
ものはディスク内にあるデータとメモリ上にあるデータである.また,データの
保存,復元のトリガーはユーザが任意のタイミングでゲストOS上の特別なプログ
ラムを実行させることによって引かれる.
16:20-16:40(20分)
「Live Migration on BitVisor」
*深井 貴明,表 祐志(筑波大学システム情報工学研究科), 品川 高廣(東京
大学)
OS のライブマイグレーションは仮想マシンモニタ(VMM)が提供する機能の一つで
あり,ハードウェアの障害対応や負荷分散などに有効な技術である.しかし,ラ
イブマイグレーション機能を提供するVMMはデバイスを仮想化し,性能劣化を生
む.そこで,デバイスを仮想化しない準パススルー型VMMであるBitVisorによ
る,OSのライブマイグレーションを目指し,実装している.現在,RamDisk上で
動作し,一部デバイスのみを用いるLinuxをマイグレーションすることに成功し
ている.本発表では,ライブマイグレーション機能のうち実装が完了している部
分について述べる.
16:50-17:10(20分)
「ネットワークによるADvisor機能の拡張」
*山本 航洋(電気通信大学 大山研究室)
現在のBitVisorにはグラフィックハードウェアのメモリを書き換える事によりデ
スクトップ上に画表示させるADvisor機能が実装されている。ADvisorで表示する
画像データはBitVisorのバイナリに埋め込まれている。そのため表示画像の変更
を行うためにはビルドしなおす必要がある。そこでBitVisorとサーバで通信する
機能を実装し、ADvisorで表示可能な画像を動的に更新する拡張を行った。
17:10:17:30(20分)
「TCP/IP on BitVisor」
*表 祐志,島田 恭平,芹川 大地,深井 貴明(筑波大学システム情報工学研究科)
現在のBitVisorには汎用的なTCP通信機能は実装されていない.そこでオープン
ソースの軽量 TCP/IP スタックであるlwIP (Lightweight TCP/IP Stack)を
BitVisorに移植し,TCP及び一部の上位層プロトコルによる汎用的な通信機能を
実装した.本発表では今回実装した通信機能を利用するための基本的なAPIの使
い方と,BitVisorサーバやクラウドサービスとの連携といった応用例を,デモを
交えながら説明する.
■問い合わせ先
品川高廣(東京大学)
summit @ bitvisor.org
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